化粧品からサプリまで、実力派美白コスメを徹底解剖!

アルブチン

美白化粧品を使っている、検討したことがあるという人であれば、一度は「アルブチン」という成分を耳にしたことがあるのではないでしょうか?しかし、アルブチン=美白に効果的というくらいの知識しか持っていない方も多いかと思いますので、ここで詳しくご説明していきたいと思います。

予防の救世主!アルブチン

アルブチンには、αアルブチン・βアルブチンの2種類があります。美白成分としての歴史が古く、多くの美白化粧品に配合されてきたため、アルブチン=「βアルブチン」を指すことが多いです。ただし、スポット的にシミをケアしたい人には物足りず、使っていてもどうも効果が実感できないと感じる人が多かったようです。

そこで、最近出てきたαアルブチンは、ハイドロキノンとブドウ糖をα結合させたもの。つまり、ハイドロキノンを安定化させ、安全性がアップしたものになります。αアルブチンは、βアルブチンに比べて肌馴染が良く、10倍の美白効果が期待できます。

αアルブチンに即効性はなく、ゆっくり時間をかけて効果が実感できるものになります。どちらかというと、αアルブチンは、これからできるシミに対して大きな効果が期待できるものと言えます。

一般的に「アルブチン」と称されることの多いβアルブチンでも、チロシナーゼ阻害作用を持ち、メラニン生成を予防してくれます。
これに対して、αアルブチンの作用がどのくらい違うのかを調べた研究[1]では、マッシュルーム由来のチロシナーゼと、ヒト培養細胞由来のチロシナーゼに対して阻害作用を実験。その結果、αアルブチンはヒト由来のチロシナーゼに対してβアルブチンの10倍近い阻害効果を示していたことがわかりました。

α-アルブチンはアルブチンよりも強力にヒトチロシナーゼを阻害した。ヒトチロシナーゼ阻害におけるα-アルブチンの IC50 値は 2 mM であったが、アルブチンは 30mM 以上であった。Lineweaver-Burk プロットの結果よりα-アルブチンのヒトチロシナーゼ阻害形式は拮抗型阻害であることが確認された。

出典:(PDF) 『α - アルブチンの開発:工業スケールでの製造および美白化粧品原料への応用』Trends in Glycoscience and Glycotechnology,110(19)2007[PDF]

この実験から、αアルブチンはβアルブチンよりも優れた美白成分となるのではないか、と研究者らはさらに研究を進めています。例えば、正常ヒト皮膚3次元モデルを使ったメラニン生成の抑制を調べる実験[2]では、αアルブチンがメラノサイト内でメラニン生成を抑制していたことが確認されました。同時に、αアルブチンが皮膚細胞を傷つけることなく、メラニンの生成を抑制していたことも明らかになっています。

[1]

参考:(PDF) 「Syntheses of Arbutin-α-glycosides and a Comparison of Their Inhibitory Effects with Those of α-Arbutin and Arbutin on Human Tyrosinase」Chemical and Pharmaceutical Bulletin,51(7),2003[PDF]

[2]

参考:(PDF) 『α - アルブチンの開発:工業スケールでの製造および美白化粧品原料への応用』Trends in Glycoscience and Glycotechnology,110(19)2007 [PDF]

アルブチンの効果が
期待できるシミの種類

どんなシミにも効果があるようです。遺伝要素の強いそばかすや、ニキビ跡にも一定の効果が期待できると言います。ただし、どんなシミやそばかすに対しても、すでにできてしまったものではなく、これからできてしまうであろうシミを「予防」するものになりますので、お間違いなく。

ここまで見てきたように、アルブチンはシミやソバカス、日焼けなどの原因になるメラニン色素が皮膚内で作られないように働きかけます。
そのため、アルブチンが力を発揮するのは、メラニンが由来となっているシミ。現にアルブチンは厚生労働省からも美白成分として承認を受けました。

1989 年コージ酸(三省製薬)64),1990 年アルブチン(資生堂)65), 66)から,前者は銅酵素であるチロシナーゼをキレートすることにより,後者は拮抗阻害することにより,効果を表すという機序で有効成分として承認された。

出典:(PDF) 『日本香粧品学会誌』日本香粧品学会誌39(4)2015 [PDF]

具体的にアルブチンがどのようにメラニン生成を抑制し、シミ改善に働きかけているのか。その仕組みは次の通りです。

アルブチンのメラニン生成抑制効果の主要メカニズムはメラニン合成のキー酵素の一つであるチロシナーゼ阻害であると考えられている。〜中略〜HMV-II ヒトメラノーマ細胞 (26)( 東北大学加齢医学研究所医用細胞資源センターより譲渡 ) から調製したチロシナーゼに対するα - アルブチンとアルブチンの阻害作用を比較した(27)。HMV-II 細胞を 100µM の L-DOPA を含む 10% FBS 含有F12/DMEM 中で 10 日間培養した。培養後の細胞ホモジネートから遠心分画によりヒトチロシナーゼを調製した。α - アルブチンはアルブチンよりも強力にヒトチロシナーゼを阻害した。ヒトチロシナーゼ阻害におけるα - アルブチンの IC50 値は 2 mM であったが、アルブチンは 30mM 以上であった ( 表III)。Lineweaver-Burk プロットの結果よりα - アルブチンのヒトチロシナーゼ阻害形式は拮抗型阻害であることが確認された。さらにα - アルブチンおよびアルブチンのヒトチロシナーゼ阻害における Ki 値はそれぞれ 0.2mM および 4.2mM であった。

出典:(PDF) 『α - アルブチンの開発:工業スケールでの製造および美白化粧品原料への応用』Trends in Glycoscience and Glycotechnology,110(19)2007[PDF]

つまり、アルブチンがメラニン合成に関わるチロシナーゼという酵素の働きを阻害。結果的にメラニン生成を抑制し、シミが新たにできるのを予防してくれているのです。

アルブチン配合の
オススメコスメ

  • トランスダーマ:トライアルセット:(税別:¥1,500)
  • アンプルール・ラグジュアリーホワイト:ラグジュアリーホワイトトライアルキット(税別¥1,750)

アルブチンはこんな点に
気を付けて選んでほしい!

アルブチンは美白化粧品に非常に多く使用されており、それだけ美白効果と安全性が認められている成分なのだと思います。ただし、最低限知っておいていただきたい知識もありますので、頭の隅に置いていただければ幸いです。

アルブチンの経口摂取効果

アルブチンはハイドロキノンにブドウ糖が結合してできた「ハイドロキノン配糖体」という成分なので、アルブチンを経口摂取すると、胃の強酸性条件によって加水分解されて、ハイドロキノンへと変化しますが、毒性はなく穏やかに美白作用を促す効果があります。
また、化粧品やサプリメントよりは効果は緩やかですが、食物からも摂取が可能です。梨やベリーにはα-アルブチンが多く含まれているものがあり、サンタベリー(リンゴンベリー)などは、その代表格。また、小麦や玉ねぎ、コーヒー、お茶、ワインなどにも含まれています。

アルブチンの使用上の注意点

アルブチンは、これからできる可能性のあるシミを予防するもので、すでにできてしまったシミを薄くする、消すなどの効果を期待することはできません。

10%ア ルブチン配合乳液を老人性色素斑に塗布すると,まず色素斑周辺部の正常皮膚が脱色し,明らかな白量を認,色素斑がかえって目立つようになり,美容上かんばしくない所見を呈する例が少数認められた。

出典:皮膚34 巻 (1992) 4 号 / 書誌 [PDF] アルブチンの肝斑に対する臨床効果[PDF]

 

これまで、深刻な副作用は認められていませんが、効果が高いぶん使い方には十分注意しましょう。αアルブチンについては、人工の成分が入っているため、敏感肌の人は自然由来のβアルブチンをまず使ってみることをおすすめします。肌質やシミの種類が自分で判断できないときは、クリニックなどで相談してみるようにしましょう。

他の成分との相性は?

ピーリングケアとの併用

これからできるシミを抑制する働きのあるアルブチンは、ターンオーバーを促すアイテムとの併用がおすすめ。ピーリングケアをしてから、アルブチン配合の化粧水などを使用することで、肌へ浸透しやすくなり、透明感が増すなどの効果が得られます。

美白・美肌へ効率的にアプローチ!ビタミンC誘導体

ビタミンC誘導体には、高い抗酸化作用があります。そのほか、新陳代謝の促進、皮脂分泌の調整、コラーゲンの生成を助けるなど、できてしまったシミにも役立つ成分です。アルブチンとビタミンC誘導体を併用することで、美白・美肌の両方に対してアプローチできる、効率の良い組み合わせなのです。

使用量に注意!

基本的には副作用を気にする必要はありません。アルブチンは医薬部外品なので、国内で販売されているスキンケア用品に関しては配合量が決まっています。ただし、クリニックなどで処方されるものは、市販のスキンケア用品よりも高濃度なものなのがほとんどです。医師の指示に従って正しく使用しましょう。またαアルブチンは、ハイドロキノンとブドウ糖などを結合させた成分。ハイドロキノンでアレルギー症状が現れた人は、同じ反応が起こる可能性があるため、事前にパッチテストを行うことをおすすめします。

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